近年、性行為の若年化により、婦人科感染症患者、特に「クラミジア」はここ10数年で激増しています。婦人科感染症は、治療が遅れると生殖機能の低下・不妊などの後遺症等、重大な病気を引き起こす恐れがあります。初期では、自覚症状があまり見られない場合もある為、正しい知識を持つことが必要です。自己判断はせずに適切な治療を受けましょう。
まず、感染が分かった場合は、カップルで同時に早期治療をすることが、重要です。感染症の種類によって異なりますが、主な治療法としては、
などがあります。医師の指導のもと、完全に治癒するまで、治療することが大切です。再感染予防に努めるため、定期的に検査を行うことも必要です。
クラミジア感染症 | クラミジアが人の細胞に感染すると、細胞内に入り込み増殖を始めます。また自覚症状が乏しいのも特長です。主な疾患としては、子宮内膜炎・骨盤腹膜炎・卵管炎等があります。治療しないまま出産した場合、赤ちゃんに感染し、新生児結膜炎やクラミジア肺炎に心配もあります。 |
カンジダ症 | クラミジア感染症とは異なり、主な感染部位は腟や外陰周辺で、時には尿路にも感染することもあります。外陰部の激しいかゆみと特異的なおりものの増加などが主な症状です。 |
トリコモナス腟炎 | カンジダ症と同様に、主な感染部位は腟や外陰周辺です。また症状も同様に、外陰部の激しいかゆみや、特異的なおりものの増加ですが、腟炎が極端な場合は性交時の痛みを感じたり、尿路感染症(膀胱炎等)を合併して、排尿時の痛みを感じる事もあります。しかし、上記の症状がみられない不顕性感染もあります。 |